南米最貧国のボリビアで豊かな食文化を普及させ、食を通して職を生む

留学計画の概要

①メキシコで日本人が経営するStop Byという日本食レストランでインターンシップを行う。

同受け入れ先は飲食店以外でも国際交流イベントの企画・運営を行っており、将来企業する際の参考となるような要素を吸収。その後、語学学校に通い、ボリビアでのフィールドワークに備えて語学力の向上に努める。

②ボリビアでは以前お世話になっていた日本食レストランでインターンシップを行い、ここを拠点としながらボリビアの食文化を味わって、現地の人々の食に対する趣向を調査、また市場や郊外の畑を訪れてどのような食材が取れてどのように調理するのか等のフィールドワークを実施。

応募理由

以前から国際協力に興味があり、大学ではこれに関連した学部に入学した。そして今年の前期を休学し、ボリビアの孤児院で音楽を教えるボランティア活動を行った。そこで、施設を出た子ども達の多くが職に就けず、犯罪や薬に溺れて非行に走ってしまう子、女子であれば娼婦になる子も居て、子どもが子どもを産んで施設が面倒を見ることを繰り返す、といった現状を知る。私の活動は主に、音楽を通して子ども達の自信や協調性を育み、社会に出ても強く生きられるようにとの目標で行っていた。しかし、活動を続ける中で、音楽だけでは、前述した問題を解決することができないと思うようになり、彼らが働ける雇用を作ることが出来れば良いのではないかという考えに至った。そこで、1日5食も食べるボリビア人の、「食」に関連した事業で何ができるのかを探究するため、応募に至る。

留学の目的と達成目標

①メキシコにおける目的と目標(平成27年8月~同年12月を予定)

雇用を生むためには、自身の経済基盤を築くことが重要。そこで、メキシコでのインターンシップを通じて、飲食業を中心とした発展途上国における多様なビジネスのノウハウスキルを徹底的に吸収する。語学学校に通って、ビジネスで通用するようスペイン語の上達を図り、下記の2か国目での活動に備える。

②ボリビアにおける目的と目標(平成28年1月~同年3月を予定)

前回帰国後に様々な方と議論したこと、及び上記メキシコで得た知見を活用して前回のボリビアで得た以上の発見をすること、さらに国際協力の点で貢献できることを抽出する。日本食レストランでのインターンシップを通じて、現地の食文化、加えて生活上の習慣(たとえば指の数え方や鋸の使い方)でも我々日本人とは全く異なる文化を持っているので、彼らの常識や行動・思考をもっと深く理解する。さらに実際に料理を作り提供してどういった料理を美味しく感じたり、不味く感じたりするのか彼らの味覚を調査する。さらに、どんな食材が取れてどのように調理できるのか、それらが和食や日本の食を作るのに適しているのかなどのフィールドワークを行い、現地に無い新たな食文化を広めるための方策を立案する。

留学に対する意欲

私は4年生の前期を休学してボリビアへ行ってきました。現地では、発展途上国での人材支援を行うボランティア団体に所属し孤児院で活動したり、日本人移住地を訪れて卒業論文の調査を行ったり、現地の日本食レストランで実際に働かせてもらったり、この半年間でとても貴重な体験をさせていただきました。

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ボリビアは南米最貧国で、少年犯罪などの児童による非行が未だに横行しています。そのような中、我々ボランティアは孤児達に音楽を教え、楽器を演奏することで自信を身に付けさせ、合奏することで協調性を養わせ、社会に出ても強く自立していける子どもになるようにといった目的の下活動していました。しかし、施設の子どものみんなが楽器に興味を持ってくれるかというと、大半がそうではありませんでした。彼らは歌や踊りは好きなのですが、楽器の演奏となると難しいようで、すぐに投げ出して遊び始めることが多々ありました。

音楽に携わる者として彼らの気持ちはよくわかります。私が教えていたドラムはメロディーが無い分、練習が単調で飽きが早いのです。そこで、日本から持参した電子機器でいろんな音楽を聞かせて、彼らが興味を持ってくれた音楽を私が演奏することで、彼らの興味を引き出すことができました。そして、子ども達も自分の好きな曲を真似て演奏できるように、練習に励んでくれました。

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このように、音楽を教える活動の面では何とか彼らの興味を引き付けて、満足な活動ができたと思っています。しかし、私はこの活動を続けていて、疑問に思うことがありました。例え彼らに自信と協調性が備わったとしても、社会に受け入れられる環境が無ければ、結局のところ同じことの繰り返しになるのでは、と危惧しました。

ボランティア仲間にこの話を相談しても、「国が解決する問題であって僕たち外国人がとやかく言う問題ではない」と、取り合ってくれませんでした。確かに彼らの言うことはもっともなのかもしません。それでも私は、自分たちの教え子でもある、あんなに純粋で可愛い子たちが施設を出た後、非行に走ったりすることを考えるととても悲しい気持ちになりました。

ある日、定時を過ぎて遅くまで活動するときがあり、子ども達と施設でご飯を食べることがありました。そこで出た食事は、ボリビアで食べた物の中でも一番不味いのではないかと思ったくらいひどい味で、驚きと共に悲しみも感じました。

そこで「もっと美味しいご飯を作ってあげる」と、次の休みにオムライスを食べさせてあげたところ、大好評で、それを機に彼らにご飯を作ることが何度かありました。

 家庭科の授業でしか作ったことのないような私の料理に、時間がかかって寝てしまう子も居たけれども、「おいしい」と笑顔で食べてもらえて本当にうれしかったです。中には「将来料理人になりたいから手伝う」と言ってくれる子まで現れました。この時に、私は食に関する事業で起業しようと心に決めました。

ホストファミリーにこのことを伝えると、残りのステイ期間中にいろいろなところへ連れて行ってくれました。ホームステイの受け入れを行っているだけあって、現地では裕福な家庭なのかすこし高級そうなレストランから、貧困層の人々など大衆向けの店まで連れて行ってくれて、値段の相場なども教えてくれました。

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また、孤児院におやつとしてスイートポテトを持って行ったところ、子ども達からは驚きの声が上がりました。その時に教えてもらったのですが、ボリビアではさつまいもはオーブンで焼いて他の料理に添えるだけといった調理法が一般的なようで、お菓子にするのは珍しかったからです。

そこで、施設を出て仕事が無いような子どもは、これを作って売って商売にすればよいのではないかと思い、ボランティア団体も交えて子ども達と一緒にスイートポテトを作りました。しかし、前述したとおり、現地にはそのような食べ方が浸透していません。そこで、将来彼らがそれを売るときに、少しでも現地の人が抵抗なく買えるように認知してもらおうと、トレーに乗せて街の中心部で声掛け販売を行いました。それでも怪しんで買ってくれない人もいましたが、「また作ってほしい」と言ってくれる人も現れました。

卒業論文のテーマでもあった日本人移住地では、調査そっちのけで「食に関する仕事がしたい」と声をあげていると、日系の人たちから「ボリビアの日本食を食べさせてやる」と行事や集会の度に声を掛けてもらえるようになりました。そこで現地の食材で調理された日本食をご馳走になったり、現地料理の作り方も教えていただいたりして、結果的に論文に使う資料もたくさん集まりました。そして、そのまま調査を終えて帰国する予定が、「せっかく日本の反対側まで来たのに、そのまま帰るのはもったいない」と、現地にある日本食レストランを紹介してもらい、短期ではありますがインターンシップまでさせていただきました。

 自分の熱い気持ちを他人に話すことで感化され、その熱を帯びた人が、自分の欲している人や物、情報を向こうから運んできてくれる。こうして輪が広がっていくことを身をもって実感しました。

大学では国際文化学部に所属していることもあり、異文化への理解はあると思っています。海外で起業して現地の人間を雇う以上は、日本の常識だけで物事を推し進めるのではなく、「働いてもらっている」と言う気持ちをもって彼らの文化を知る必要があります。今回の留学で彼らの文化を知ることも大事ですが、日本人経営者がどのような立ち位置で現地の人と事業を行っているのかにも焦点を当て参考にしたいです。

彼らの安定した雇用を生むには、基盤のしっかりした企業を作らなければなりません。そして、現地の人達だけでもお店が運営できるようなシステムを考案して、日本の「のれん分け」のように、将来的には彼ら自身でも起業して現地の人間だけで経営してもらいます。それを実現させて、私は現地に残り日本文化やこれから生まれてくる日本の新しい文化を現地で広めつつ、日本からボリビアや南米での活躍を目指してやってくる人の橋渡しとして活動します。そして、私が目にしたあの国の現状を変えてみせます。そのために、彼らに身近で愛される企業を作るための第一歩を、この留学を通して進めたいと考えています。

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