イギリスからのトビタテ便り1〜人体最大の臓器〜

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ロンドン大学薬学校のエントランス(活動開始前に下見した際)

ロンドン大学薬学校のエントランス(活動開始前に下見した際)

ホホウ! 本日の更新はイギリスからのトビタテ便り1〜人体最大の臓器〜です。ロンドンの研究所で「人類最大の臓器」を研究している間祐太朗さんからのお便りになります。要チェック!

トビタテ便りの詳細についてはこちらのページをご確認ください。世界中に留学しているトビタテ生から、週に1度1ヶ月の短期集中連載を行ってもらっています。ルールは2つ。「留学先の写真を載せてもらうこと」と「普通の友達には話せないような濃ゆい専門の話を思う存分ぶちまけてもらうこと」です。

6月のトビタテ便りは3人のトビタテ生に書いてもらっています。本日の便りは、イギリスから。ロンドンの研究グループで薬学の最先端を押し広げるべく研究した間祐太朗さんから届いています。

はじめに

筆者、初めての連載。
4週にまたがり、私がみなさんに何か伝えられる事があるのだろうかと考えていたら、投稿締め切りを悠に越えてしまいました(編集長、本当にごめんなさい)。ここは開き直って、書きたい事を書きたいようにただただ書き連ね、これからの連載を突っ走ろうと思います。よろしくお願いします。
4つの便りすべてでは、前半部は”皮膚について”、そして後半部は自身のことと、ロンドン大学で研究活動を通しての気づきを記したいと思います。

テムズ川に架かるタワーブリッジ(船上から)

テムズ川に架かるタワーブリッジ(船上から)

前半部

<脳・心臓・肝臓・胃。。。>

表題にもありますが、みなさんは、身体を構成する臓器の中で、最も大きな臓器と言われたら、何を想像しますか。“脳”、“心臓”、“肝臓”、“胃”でしょうか。いえ、実は我々の身体を覆っている【皮膚】なのです。成人における皮膚の面積は、畳1枚分(約1.6 m2)、そして、重量にして約3.0kgであり、脳(約1.4 kg)や肝臓(約1.5 kg)よりも大きいことがわかります。
皮膚は外界と触れていますので、当然のことながら皮膚を目視でき、もしくは何かに触れることにより常に皮膚を感じることができます。それゆえに、目に見えない、触れることができない他の臓器に比べて、【皮膚】を臓器として意識することは少ないのではないでしょうか。

<機能>

では、そんな人体最大の臓器がどのような働きをするのでしょう。
1. 体内の水分の損失を防ぐ
2. 外界からの刺激(物理的・化学的)から守る
3. 体温の調節をする
4. 感覚器官として働く
人の身体は、約70%の水で構成されています。例えば、ヤケドなどで皮膚の3分の2を失ってしまうと、人は死に至ります。胃を全摘出してもまたは肝臓を7、8割切除しても人は生存することからも、皮膚の機能1の重要性をご理解頂けるかと思います。
皮膚は、サランラップのように身体を覆って水分損失を防ぐだけではありません。外界からの様々な刺激から身を守ってくれます。物理的な刺激に対して、皮膚がクッションのように働き、内部への影響を和らげてくれます。また、異物、例えば細菌やウイルスに対して、それを攻撃する酵素が皮膚に存在します。
上記のバリアとしての機能がどのように発揮されるのか、次回の記事で皮膚の構造からご説明したいと思います。また体温調節、感覚器官についても、併せて記述します。

アップルユーザーなので、ついついパシャり(オックスフォードストリート)

アップルユーザーなので、ついついパシャり(オックスフォードストリート)

後半部

後半部では、ロンドン大学での研究活動を通しての気づきを記したいと考えています。
その前にまず1回目の記事では筆者の自己紹介をします。
私は、薬学部の学部6年を終え、博士課程へと進学し、今年、博士最終学年を迎えました(6年制薬学教育では、学部卒後に4年制博士課程が設置されている)。学部時代は、4年次の夏から研究室に配属され、6ヶ月間の薬局・病院での実務実習を挟み、約2年間の研究活動(卒業研究と呼ばれ、必修単位である)を行いました。研究活動を終えた6年次の夏から残り半年間を薬剤師国家試験の勉強が開始するのですが、デスクに向かって勉強をする習慣が完全に抜けていた私は、ボルダリングや筋トレ、フットサルといったアクティビティに精を出してしまい、国家試験までの3ヶ月、時間とノルマに追われながら必死に勉強をした事は言うまでもありません。その後、学部時代に所属していた研究室主任からの紹介もあり、同大学の薬品物理科学講座主任の関俊暢 教授の下で博士課程をスタートさせました。今回のトビタテ留学では、同分野で世界的に著名な研究者が在籍するラボでの研究活動を行うことができました。そのラボが所属しますロンドン大学薬学校のデパートメントにいる大学院生もしくはポスドクは、多くが英国出身でないEU圏内または非EU圏の学生であり、非常に多国籍な環境に身を置くことができました。そこでのちょっとした出来事とそこからの気づき・学びを次回から書いていきます。

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ABOUTこの記事をかいた人

間 祐太朗

1987年生まれ 自然科学,複合・融合系コース1期 "UCL School of Pharmacy" "経皮吸収・膜透過、薬物動態" 富山大学医学部・統合神経科学 ポスドク "霊長類における空間認知の神経基盤の解明"