モデル国から農業についての「ハード」と「ソフト」を学ぶ

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今日の更新は河島健太さんの紹介記事です。農業と多言語発信?? 世界中の大陸に渡って体当たりで農家にぶつかっていく河島さんの計画を要チェック!

自己紹介

◆氏名 : 河島健太

◆留学先 : WWOOF Australia / WWOOF France / OKANI

◆所属 : 愛知県立大学 外国語学部 国際関係学科

◆出身 : 岐阜県(岐阜北高校)

◆言語 : 英語・フランス語・インドネシア語

◆座右の銘 : If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.

概要

目的と課題:大学卒業後、日本の若者の就農支援と海外(特にアフリカ・新興国)を支援するNGOの設立を目指す。
この目的を実現するために、課題解決に必要となる以下の知識・能力を、経験を通して身につける。

① 就農に関する若者の意識の向上
日本の新規就農者数は年々減少傾向にあり、うち39歳以下の若者は全体の約20%前後に過ぎない。この課題を解決する為に、海外モデル国(オーストラリア・フランス・カメルーン)を現地調査を通して研究する。そして卒業後は、若者のグローバル・キャリア意識の醸成と就農支援を目的に、日本人と外国人が共に農業インターンシップを行うNGOの設立を目指す。このインターンシップにより、日本と海外との相互交流が生まれ、相乗効果が期待される。

② モデル国から農業についての「ハード」と「ソフト」を学ぶ
オーストラリアは、食糧自給率が世界第2位の農業大国である。2000年代以降、規制緩和による農家への財政支援を政府が行ったが、「ただ補助金を与えるのではなく、いかに競争力を持たせるか」に着眼し、農業政策を進めている。
フランスは、食糧自給率において、世界第4位の欧州一の農業大国である。フランスは世界に先駆け、1973年から青年就農交付金を展開し、若者の農業定着率95%を誇っている。NGOであるWWOOFは若者向けにフランス国内でのファームステイを斡旋しており、フランスの若者の間では大学の長期休業中にファームステイを行うことが流行している。
カメルーンは、カロリーベース自給率が100%を超え、穀物自給率も約70%を保つ。カメルーンはプランテーションの歴史を持ちながらも、商品作物の研究や生産技術の革新などをいち早く行い、アフリカ諸国の中でも高い自給率を保ってきた。このような農業における改革の姿勢について現状を知ることと、青年海外協力隊員へのインタビューを通して、カメルーンをはじめとするアフリカ諸国で活動する際のコミュニケーション方法について学ぶ。
これらのモデル国において、政策や人材確保というシステムとしての農業(ハード)と若者や就農者たちの実情・声を聞き、日本の農業について意見交換すること(ソフト)の2視点から、課題を浮き彫りにし、解決方法を探る。

③ 持続性のあるNGO設立に必要な知識と手法を学ぶ
「ハード」と「ソフト」を学んだ経験を基に、将来は、農家を派遣先にし、外国人も多く取り入れ、そこから日本の農業理解・経験的理解だけでなく、若者のグローバル・キャリア意識を醸成するインターンを行うNGO設立を将来的に目指す。それに加え、自分自身が留学中に、特にアフリカを市場として観察することで、新しい形の日本食や加工食の普及(現地のニーズや気候に合わせたもの)を提案できる多角的な視点を持つ。

④ 動画を活用したウェブサイトでの多言語による発信
インターネット学科公式学生サイト(現在学生リーダーを務める)に特設ページを設置する。このページに、多言語(英、仏、日)で留学中のレポートを定期的に発信する。多言語字幕のついた動画も定期的に公開し、同世代に留学を通じて課題解決し、成長していく様子をリアルタイムで伝える。動画は再編集し、帰国後に報告会でドキュメンタリーとして学内報告会を行う。動画撮影の際 の権利などの交渉を通し、海外での交渉ノウハウや情報リテラシーも理解し、将来のNGO設立に役立てる。
これまで自身の経験を通して、学生を組織化し周囲を巻き込み、課題解決のリーダーシップを発揮してきた。これに磨きをかけ、留学を通して起業だけでなく、文化の多様性を経験し、世界でも柔軟に対応できるグローバル人材のモデルケースとして活躍する。

達成目標

オーストラリア、フランスは食糧自給率において世界第2、4位を誇る農業大国である。これらの国における農業の現場での労働と生活を通して、その国の農家や消費者、そして私自身を含めた日本人にとっての農業観を模索しつつ、「若者へ向けた農業」を調査し、考える。そしてその最後で立ち寄るカメルーンでは、新興国からの「農業」とこれからの日本食や日本産品の市場可能性をフィールドワークを通じて、調べていく。就農者・斡旋企業・NPOなどへのインタビューや、 JICA青年海外協力隊を介した現地調査も欠かさない。いずれの国においても現地人との繋がりを深め、彼らの農業観や価値観、そして農業政策を重視し、それを念頭に置きながら労働や調査を進めることで、これからの日本農業の在り方や、世界から日本に還元できることを最終的に見出す。また、これらの労働や調査だけでなく、サイトや動画などの多言語化発信により実用的な英語やフランス語の高度な習得、海外での交渉ノウハウの習得も目指していく。そして、帰国後は、留学で得た視点・経験・ノウハウを武器に、自給率低下やTPPを始めとした規制緩和に関する問題を抱えた日本農業に対し、若者のグローバル・キャリア意識や就農意識の醸成を狙いとした新しいインターンシップの提案や、アフリカを市場とする新しい日本食を提案するNGOを設立する。

留学のきっかけ

私は海外で何度も、日本の野菜の方がおいしいと感じた。私は海外で初めて、日本産の農産物のありがたみと美味しさを知ったのである。しかし、新聞やテレビのニュースでは「自給率」、「TPP」、「農業離れ」という言葉をよく目にする。しかし、そのようなフレーズは私たちに、なかなか実感を与えない。それはなぜか。特に若者の私たちにとって、「農業」という存在があまりにも遠い存在だからではないか。どんな物が、どんな場所で育てられているのかも知らないのである。強いて言うならば、下宿生として自炊する私も、最近になってようやく、スーパーで「生産者の顔が分かる」野菜を見かける程度である。
私の出身は、岐阜県本巣市(旧糸貫町)であり、全国有数の富有柿の生産地である。各家庭の庭には当然の様に柿の木が何本もあり、住宅地用面積よりも柿畑が何倍も多い。祖母は小さな農家を営んでおり、今でも実家に帰ると畑仕事を手伝う私ですら、農業に関わることはその程度である。地元の同級生を見ても、農業高校に進む者はほとんどおらず、皆が当然の様に進学校を目指す。大学に進学し、都市に下宿し、周囲に実家で野菜を作っていることを話しても、汚い、疲れる、稼ぎが悪い、ダサいなど負のイメージばかりだ。なぜ、これほどまでに農業への関心が低いのだろうか。なぜスーパーでは、質が良いはずの日本産の物よりも、海外産の物が多く売られているのだろうか。そんな疑問を抱えていた時、講義でフランス人の先生に「フランスの若者の間では、長期休業に農村体験することが流行っている。」と聞いた。きっかけはこの時であった。そして、なぜ日本人の若者には流行らないのか疑問に感じ、このままでは農業の衰退に繋がってしまうと考えた。
一方、日本も何も行ってこなかった訳ではない。国の大々的な政策以外にも、道の駅などで大規模に販売する農業法人化や、高齢化対策の徳島県のいろどり等の成功例もある。ではなぜ、日本の農業が危惧され続けているのだろうか。その課題解決に、私は留学の焦点を当てたい。今春に集中講義として、実際にNPO 法人を経営する秋元祥治先生のもとで、NPO 論を学んだ。ワークショップを踏まえつつ、学生たちで地域課題を見つけ、最後にはその課題を解決するための事業的なビジネスプランを提案する、というものである。漠然とした課題を細分化し、それに見合う解決法を立て、シュミレーションしていく事を学んだ。この力をぜひ、今回の留学で実践し、自分がどこまでやれるのか挑戦したい。
もはや、ボーダーレス社会において、日本の問題を一国だけで考えることは大変難しくなってきており、新しい農業の為には既成概念に縛られない、グローバル的視点は不可欠である。そこで、オーストラリア・フランス・カメルーンに行き、農業についてのハードとソフトを学ぶという目的から日本農業に取り入れるべき視点を獲得し、併せてそこで得たノウハウを他者と共有・改善を目指していきたい。そして、これらの留学での学びを通して文化の多様性を経験し、「農業やビジネスについての豊かな国際感覚」、「漠然とした課題を細分化し、独創的な方法を用いて、解決していく力」、「周囲を巻き込みながら、世界でも柔軟に対応できる力」を持つ先駆的なグローバル人材のモデルケースとして活躍する。

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執筆コラム(全4回)

オーストラリアからのトビタテ便り1 〜田舎に泊○ろう!:序〜
オーストラリアからのトビタテ便り2 〜田舎に泊○ろう!:破〜
オーストラリアからのトビタテ便り3 〜田舎に泊○ろう!:Q〜
オーストラリアからのトビタテ終幕 〜田舎に泊○ろう!:||〜

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