各業界のカリスマの可視化や業界のおちこぼれの受け皿化の阻止による捩じれた職業観の三次元化

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本日の更新は宮本まどかさん(多様性人材コース/韓国→ドイツ)の紹介記事です。日本の捩れた職業観の三次元化を目論む彼女の留学計画とは? そしてマイルドヤンキーとハイスペックオタクとは? 要チェックです!

「マイルドヤンキーとハイスペックオタクを正当評価・活用する人事システム(人事評価とインセンティブデザイン)の開発と産業構造の見直し」と「各業界のカリスマの可視化や業界のおちこぼれの受け皿化の阻止による捩じれた職業観の三次元化」がテーマ。

 

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トビタテ1期生 多様性人材コース

留学先:

韓国 高麗大学ビジネススクール

交換留学(2014年8月-2014年12月)

ドイツ ゲーテインスティテュート

語学学校+取材(2014年12月-2015年2月)

所属:

早稲田大学商学部(2011年4月〜、休学中)

総務省「地域おこし協力隊」@広島の離島(2015年4月〜)

 

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韓国とドイツの人々の仕事観の取材。

韓国を選んだ理由は、大学進学率が世界一高い国であり、その結果か受験戦争が激しく、負け組勝ち組意識が強く、その影響を受けてか、自殺率が高いと言われる日本の自殺率を遥かに超えている。その韓国で、学術的に労働経済学を、課外活動としては、職人たちの現状を探る為に、仕事観を調査したい。

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ドイツは、先進国でありながら、大学進学率の高くない国である。そして、「所属する会社ではなくて、従事する職種が、彼らの誇りである。だから、中・小工場のみ ならず、大工場でも、現場責任者であるマイスターたちは、経営者を同僚と考えているケースが多い。(小塩節『『ドイツ 語とドイツ人気質』より)」といった、職人の文化を吸収したい。

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→日本の職業観がどうすれば三次元的になるのか探る
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▽運営しているwebサイト
職人の仕事観を発信するwebサイト (http://www.artisans-of-japan.com)

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大学生になって、違和を感じずにはいられないことがあった。

主に、“意識高い”と“総合職”の 2 点に対してである。

1 つ目は意識が高いという言葉である。「あの人は意識高い系」と煙たいという印象を持ってカテゴライズされたり、「意識高くてすごいね」ととりあえず褒める時の便利ワードとして使われたりする。

私は大学進学前、大学生とは、また大学に進む人とは皆、意識の高い人なのだろうと思っていた。義務教育は中学までだし、その後、高等学校に進んで、専門学校や短大に行くでもなく、四大に進学する意思を持つ人たちは、きっと皆学術的でないにしろ、態々大学に進む、何かしらの目的意識だったり、学習・研究意欲だったりを持っている人なのだろうと考えていた。

私は、大学に行くということからは程遠い両親、親族、友人の元で育った。私にとって「大学に行く」というのは、選んで決めることであって、将来の 選択肢のデフォルトではなかった。ところがいざ大学に進学してみると、多くの人が「どこの大学に行くかは置いといて、大学の行くのは当たり前」と捉えていて当惑した。

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また、彼らの多くが、「できるだけ良さそうな会社に行きたい」というビジョンをぼんやりとではありながら持っていることにも驚いた。その“良さそうな会社”でやりたいことというのもはっきりせず、できれば“すごそうなこと”がしたい、あるいは楽そうなことがしたい、人並みに働けば良い、というすごく曖昧な将来像を描いていた。

例えば商学部に進めば、経営に関わりたいだとか、親の仕事を継ぐつもりだ、会計士になりたい等、そういったビジョンを持つ人が多くいるのだと思っていた。

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大学生のビジョンに加え、企業が“総合職”という枠で 採用をするのが普通であるというのも、私には謎だった。(大学進学するまで総合職という採用枠の存在を知らなかった。)

職種を選べないのであれば、学生が職業、職種ベースではなく、会社ベースで将来を考えるのも自然だと感じた。せっかく4 年間以上の時間を高校卒業後にかけているのに、その後の職に直接活かせないというのが解せなかった。社会人と話をする時にも「私は大学で文系でしたが、 今は理系の仕事をしています。」だとか、「僕は大学での専攻は理系でしたが、仕事は全く関係なくて、どちらかというと理系です。」、「大学での専攻で仕事が決まることはないです。」等聞いていて違和を感じた。大学生活とはなんなのだろうか。

学術的なところの外にも価値があるとの声もあるが、別にそれは大学生でなくとも、フリーターでもできることだろう。聞こえがいいか悪いかくらいの違いだろうと思う。

 

 

1. 大学生になって強く感じた違和感

違和感として感じた社会問題の解決策の糸口を探すまでには多くの困難があった。

そもそも違和感を言語化するまでに苦労した。

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私はその違和感を探る補助線を最初、学外に求めた。両親が起業しており、起業することに興味を持っていた為、やりたいことを計画に落とし込むにはどうすればよいのかヒントを得る為にダイヤモンド社 主催の起業家講座に応募し、選考を通過、1年間受講をした。その他にも、起業志向の人向けのイベントにも参加した。

その中で感じたのは、「大企業でもいつ倒産するか分からない今の時代、起業は賢い選択であり、起業するというのは、企業勤めするよりも正当な判断である」といった、起業の勧め方と護送船団のような起業家界隈の風潮への違和だった。私にとって起業とは正しい選択肢ではな くて、私の仕事観に合う選択肢だと捉えていたからだ。

もとより起業に関して、マイクロベンチャー(いわゆる自営業)のイ メージしかなかった。ベンチャーだけが起業のすべてではないのに、東京ではまるでベンチャー起業のみが起業かのようにに扱われているということがしっくりこなかった。

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しかし、考えるよりもまず経験してみようと想い、ひとまずそのベンチャーと呼ばれているところで、インターンをしてみることにした。

どうして多くの人は企業勤めが選択肢のデフォルトなのだろうかと疑問を持つと同時に、私自身も自営業以外の世界を真剣に考えたことがなかったことに気づいた。大企業で働くとはどういうことなのか、肌で感じたくて、大学1年生の6月 から損保の受付で契約社員として勤務している。加えて、政治の世界も少し知っておきたいという気持ちがあり、大企業・ベンチャー企業・大学講師を経た大学OBの区議会議員の元でインターンをした。

そして、いわゆる”社会起業家”と対照的な自分の好きなことを職にしたい!自分の好きなことをやる為に起業したい!という人に出会いたくて、音楽イベントを作って、 疑似的に起業体験するブラストビートのプログラムに参加した。

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だが、実際にそこで出会ったのは好きなことを起業というやり方で仕事にしたい、という人たちではなかった。何かすごいことをやりたい!起業ってすごそうなイメージあるし、私も関わってみたい!という漠然とした期待を持った人たちであり、大学で出会った多くの人たちと重なるところがあった。

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大学2年生の終わりになって、ドイツに短期留学に行った。大学生になって、海外旅行に行く機会こそ増えたが、現地の大学生と蜜に交流する機会はこれが初めてだった。ドイツでは、「大学生です」と名乗ると、専門はなにか、どうしてそれを専攻しているのか、将来は何がしたいのかをほぼ必ず聞かれた。日本だと急にそういった話をすると、意識が高いと いうレッテルを貼られる。

しかし、ドイツではそれがすごく自然だった。ドイツ人だけではなく、ドイツに来ているアメリカ人、 中国人、台湾人、韓国人もそうだった。これはドイツだけなのだろうか、アジアの大学で、留学生を除くと、日本と同じように意識が高いというコンセプトがあるのだろうか と疑問を持ち、半年後中国に短期留学した。 そこで感じたこともドイツとあまり変わらなかった。

大学生に入って、サークル活動やインターンであまり長く続けられたことはないと少しネガティブに取られることもあるが、私は自分自身の違和感を無視せず、その違和感がどこから来るのか追求し続けた。インターンをしたり、NPOのプログラムに参加したり等と手段は変えても 追求し続けるというやり方で、困難を克服した。

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違和感の原因がはっきりした今、目指すのは違和感の発信である。

 

2. 留学の志

何故、多くの人が大学に目的意識なく、進学するのだろうかと考えたときに、 「いい学校、いい会社」の外側の世界を、その魅力を知らない人が多いからだろうなと仮に結論付けた。いい学校、いい会社という考えは古いものだと私は教わったし、 それが事実だろうが、結局それに代わるルートはなく、無くなるに無くなってはいないコンセプトなのだろう。

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かつて日本には 「いい学校、いい会社、いい人生(学歴社歴ルート)」と別に、成功2大ルートとしてもう1つのルートがあった。「師匠のもとで修行を積んで、 その専門性で独立する(職人ルート)」という方法だ。私はいい学校、いい会社っていうコンセプトを直接知らずに、その外で生活する環境に育った。

「いい学校、いい会社」の外側にはキラキラした世界があった、少なくとも私にはそう見えた。 しかし、多くの大学進学者にはその魅力が届いていないし、その世界を自分事として捉えたことがないのだ。いい学校、いい会社の外側の世界は確かに存在するが、それは一か八かの世界であり、成功する可能性は小さいし、成功しなければ幸せな生活を送れそうにないという印象を持った人が多い。

もっと職人のよさを知ってもらいたい。学歴社歴ルートやなんとなく大学に進学する人、そういう人たちをバッシングす るのではなく、職人ってかっこいいよねと発信して、ピンと来る人にはきっと職人が向いている。どうにかして職人の魅力 を発信できないだろうかと考えた。

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一方で、「時代が変わったのだから、昔に固執する必要は無いのではないだろうか。かつての職人ルートを支えた技 術の多くが、機械化によって不必要になったのではないだろうか」という考えもあった。

魅力の発信の根底に、「今はつまらない、昔は良かった」という後ろ向きなメッセージを孕んでしまう気がして、職人はかっこいい!という考え方に自信を持てなくなった。私も「いい学校、いい会社」ルートにギアチェンジした方がいいかもしれない、手遅れになる前に、という考えになっていた時期があった。そして、いわゆる「いい会社」とはどんな会社か、自分なりに調べていた。

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その時に、職人不足と(主に、総合職等への)就職難という労働市場上の需要と供給の不一致があるにも関わらず、供給側に目的意識がないということと 「いい学校、いい会社」の外側にあるキラキラした社会の魅力がリンクした。現在の主ルートの外側の魅力を発信する意義は十分にあるだろうし、それは後ろ向きではないと思えた。 「いい学校、いい会社、いい人生」というコンセプトは確かに古いし、崩れつつあるということは皆知っているだろうし、 それについて繰り返し主張するなんてことはすごくつまらないことだ。

多くの人が知らないのはその事実ではなくて、どうすれば、そのルートに頼らなくてもいいかという方法論だったり、その外側の魅力だったりだろう。起業や独立という言葉 は知っていても、多くの人に届くのはマッチョイズムのもとに達成された起業やすごいこととして取り沙汰される社会起業家だったりする。もっと好きや得意を追求して、その結果起業だったり、独立だったりをするということの魅力を届けたいと思う。

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3. 応募の理由

職人の魅力を発信する為のやり方を考えたときに、日本人が「日本の職人かっこいいよね!」と言うよりも、 海外で「日本の職人が cool だ」って言われているというやり方の方がより効果を見込めそうだと判断した。よって、双方のやり方を組み合わせて、職人の魅力を発信したいと考えている。

そこで、まず韓国とドイツの人々の仕事観を 取材しに行きたい。韓国を選んだ理由は、大学進学率が世界一高い国であり、その結果か受験戦争が激しく、負け組勝ち組意識が強く、その影響を受けてか、自殺率が高いと言われる日本の自殺率を遥かに超えている。その韓国で、学術的に労働経済学を、課外活動としては、職人たちの現状を探る為に、仕事観を調査したい。ドイツは、先進国でありながら、大学進学率の高くない国である。

そして、

「所属する会社ではなくて、従事する職種が、彼らの誇りである。だから、中・小工場のみ ならず、大工場でも、現場責任者であるマイスターたちは、経営者を同僚と考えているケースが多い。(小塩節『『ドイツ 語とドイツ人気質』より)」

といった、職人の文化を吸収したい。

IMG_9221(韓国カンナムにてドイツ人の友達と)

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