ラオスにおける現地人の・現地人による・現地人への教育機会の創出

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本日の更新は高木一樹さん(新興国コース/ラオス)の紹介記事です! e-Educationのメンバーとしてラオスで事業の立ち上げを行うとのこと。目標は「現地人の・現地人による・現地人への教育機会の創出」です。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

1.基本情報

氏名:高木一樹

トビタテ1期生:新興国コース

留学先:ラオス (2014/10/02-2015/8/30)

所属:東洋大学 国際地域学部 2年 / e-Education

受け入れ先機関:てっちゃんねっと・トレーニングセンター

出身:群馬県 出身高校:足利高校

 

2.留学の概要

ラオスにて、e-Educationの一員として教育系事業の立ち上げを行う。現状様々な機会の不平等に悩みを抱えている学生たちが、平等な教育機会を掴めるような環境を、現地の人々と共に協力して作り出す。特に大切にしたいのは、「現地人の・現地人による・現地人への教育機会」の創出。この事業によって、最高の授業を録画して最高の授業を届けることができたら、格差に悩む学生だけでなく、学習意欲が低い学生でさえも勉強のおもしろさを追求できるかもしれない。用いるものはDVD。いつでも・どこでも・何度でも最高の授業を見ることができるようになることが目標。1年後、私が帰国しても運営が続くような教育システムを構築させる。

 

3.留学の目的

私が留学を行う目的は、国籍問わず誰しもが最高の教育を受ける機会を大きく広げたいという夢があるからだ。教材不足や、教員数の不足によって、十分な教育を受けることができない地域が数多くあることが世界でも問題視されている。こうした問題によって地域間で大きな教育格差が生まれてしまい、チャンスの格差の負の連鎖が生まれてしまう。そのひとつの打開策としてe-Education projectの教育モデルを活用する。この教育モデルは、様々な事情で十分な教育が受けられない学生たちに教育を提供することができる。これは地域間の格差による教育問題改善の可能性が見込めるのではないだろうかと私は考えている。そのため実行に移し、確証を得たいという思いがある。
活動を達成した頃には、英語やラオス語で円滑なコミュニケーションが取れるようになっており、構想力や行動力を高め、様々な問題や課題に対して多方面からアプローチができるようになっていることが目標である。さらにグローバルな社会の中で世界を舞台に通用する人材のひとりとなれるように、この活動を通して自分の成長の壁に挑戦し続ける。また、今回のような地域密着型の国際協力が主流となるように、活動を行いながら社会へ発信していこうと思う。そして必ず、この留学を通して誰かの変化へと繋がる大きなきっかけを生み出したい。なぜならそれは私の夢であり、大きな目標でもあるからだ。

 

4.新興国コース選択の理由

新興国コースを選択した理由は、新興国でこれから活動をする同世代の人たちとの厚いネットワークを築き、将来に生かしたいという思いと、生まれた場所や環境関係なしに学びたいという意欲を持つ人たちが、より質の高い教育を受けることのできる仕組みを作るために、自らが発信者としてより多くの人を巻き込むことでより完成度の高いものを生み出し、この平等な機会を生む教育モデルを新興国コースのチャレンジャーと共に世界各国へ広めていきたいという思いからである。

 

5.留学に対する意識・意欲(原文)

自分の可能性に挑戦したいという思いが私にはある。私の「一歩」で周囲の人たちに影響を与え、周囲の人たちが新たに「一歩」を生むことができたら、どんなに幸せなことだろうか。この留学支援制度の中に組み込まれている留学生ネットワークは、世界に目を向け、様々な志を持った仲間たちと共に刺激し合える関係を築くことができるだろう。仲間たちと切磋琢磨しながら、それぞれひとりひとりの「一歩」によって、日本を盛り上げて、世界に日本の存在感を示していきたいという気持ちから応募を決意した。決断こそが「一歩」であり、その繰り返しが世界を変えていくと私は信じている。

元々高校時代の私は、うつ病持ちの引きこもりであった。原因は失敗の連続や、それに対する周りからの評価だったように思う。母やカウンセラーの熱心なケアと、私のこのままではいけないという微かな気持ちから、徐々に引きこもりを脱した。その恩返しを兼ねて受験勉強を受験日間近に開始し、大学へ滑り込むように合格を果たした。私は、入学してすぐに「留学のすすめ」という興味深い講義を履修することにした。これが全ての始まりであり、大きな「一歩」であったように思う。その講義は、毎回ゲストスピーカーを招き、世界の舞台で活躍している人から、留学を経験した学生まで、様々な体験談が聞ける素敵な講義であった。そこでひとりの学生のゲストスピーカーに、勇気を出して、自分も同じように何かしたいという気持ちを伝えた。すると、その場でフィリピンのセブ市の中に点在するひとつのスラム街の調査へ一緒に来てみないかとお誘いを受けた。スラムという言葉に恐怖心を抱きながらも、高校時代引きこもり続けたことで多くのチャンスを逃してしまった私は、「一歩」踏み出すことを決意した。

この決断がこれまでの自分のものの考え方や、価値観を変えるものとなったのだ。それは、初めてのフィリピンの訪問であった。ロレガという地域にある墓地の中に形成されたスラムで生活する人々の持つあたたかさに触れたことが、自身の変化のきっかけであった。スラムで生活する人々と共に生活を送りながら、インタビュー調査を行い、彼らの生活やライフストーリーなどを知った。そして、現地の人と同じ目線で物事を考えようと心がけ、彼らの考え方に触れていくうちに、フィリピンのなんとかなるという前向きな精神に心打たれたのである。失敗や周りの評価を恐れて引きこもっていた自分がどんなに小さな世界でしか生きていなかったかを思い知らされたのだ。一番の驚きと感動は、見ず知らずの外国人であるはずの私に誰もがとびきりの笑顔で挨拶してくれるのである。初めは英語で会話することに対して試練のように感じていたが、数日後には感謝の気持ちからか、ジェスチャーや絵や英単語を使用して、一生懸命コミュニケーションを図るまでに変わっていた。今では日本にいながらもビデオ通話を行う程、深い関係の友人がたくさんできた。私はスラムで生活する人々にこれまでの考え方や価値観、全てを良い意味で変えられてしまったのだ。

後にフィリピンのレイテ島で台風と津波による大きな被害が出てしまったため、何とかしたいという思いから、仲間たちで協力してファウンドレイジングパーティを開催した。協賛の交渉やチケットの販売や色々な団体への出演交渉など、初めてのことばかりで様々な困難もあったが、最終的には100万円近く集めることができ、学生という立場であっても、それぞれの「一歩」によって、色々な人を巻き込んでいけば不可能に思えることも可能となるということを学んだのだ。今年の春は、支援先の土地を最終決定決めるためにレイテ島を回り、目に見える支援を行うことの意義を見出した。

気づけば引きこもりの自分から、失敗や評価を気にせず「一歩」を踏み出し続ける自分へと変わっていたのである。「一歩」の積み重ねは大きな変化を生むことができるということを学んだ。今では調査結果報告を、英語で行ったり、外部で積極的に発表を行ったりしている。

今回のこの支援制度を利用した留学においての私の志は、これまでの1年間で学んできたこと全てを発揮する実践の場であると考えているため、自分の可能性に挑戦したいと考えている。それからラオスで過ごす1年間、常日頃から様々な問題に目を向け、どうしたらその問題が解決されるのかということをプロジェクトと同時進行で、真剣に考えていく。そこで培ってきたたくさんのアイデアを用いて、いずれ貧困改善プロジェクトを自ら立ち上げ、このグローバルな社会へ大きな影響を与えることのできる人物になっていたい。それから、1年前の自分と同じように引きこもってなかなか「一歩」を踏み出せずにいる人たちへ、「一歩」踏み出せばそこら中にチャンスは転がっているということに気付いてほしいため、国内の引きこもりや自殺、いじめなどといった問題にも目を向け、より良い日本を目指す。国内外問わず、問題意識を常に持ち続け、柔軟かつグローバルに行動できる自分でありたい。

 

6.留学中の所感

5か月目にしてこれまでの経験や大きな実感から確実に言えることがひとつあります。

留学は一生の財産になります。経験も確かにそうですが、最高の財産は「人との繋がり」だと思います。

人との繋がりは行動をすることで得られます。そしてまた、その繋がりから新たな行動が生まれていきます。

この考えは、留学前に僕が大変お世話になった先生や先輩方から教わった言葉です。

一見シンプルですが、この循環を繰り返していくこと、そしてそこから生まれたチャンスに気づくことは、多くの機会を得る上で最も大切なことであるとこの留学を通してさらに強く感じています。

初めの頃は、現場を知りニーズを確かめるためにフィールドワークを主軸とした活動を行っていたので、多くの人や場所を訪れました。本当にたくさんの素敵の方達と出会い、その都度お世話になってきました。

そのような中で、僕は一度活動中に大きく躓きかけた時がありました。その時僕を助けてくれたのが、その「人との繋がり」だったのです。

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その出来事がなければ、事業の立ち上げも見込めないまま暗い気持ちで日本へ帰っていた可能性もあります。

振り返って見てみると今の自分があるのは、周囲の人の支えや協力のおかげです。

だからこそ感謝の気持ちを忘れずに、残りの5か月間全力で、そして本気でトビタチます!

■「連載記事」:ラオスからのトビタテ便り「生徒でも先生でもない視点から見る教室」

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ABOUTこの記事をかいた人

Kazuki Takagi

現地の小学校で庭師として花や木に水をあげる傍ら、その学校の生徒と先生と先生の友だちと一緒にラオス史上初のかけ算九九のうたをつくりました。1他にも映像授業を作成したりもしていました。わたしに、留学相談したい方は、留学codeからどうぞ。http://www.ryugaku-code.com/mentors/65